「都市部を中心に、、行き場のない初心者ハンターが増えている」といった主旨の記事を読んで、なんか過保護だな…と思った。
その記事自体が相当胡散臭くて、狩猟教育をビジネスにしたいという意図が透けて見えたので、そんなものに頼らなくても狩猟はできるはずだろ? という気持ちで自分の意見を書くことにする。
狩猟免許を取ったばかりで、実際にはまだ出猟出来ていない人に向けたメッセージである。オッサンの小言が嫌いな人は、これ以上読み進めないほうが良い。
これだけSNSが発達し、特に大都市圏周辺での狩猟関係イベントの情報や、銃砲店からの情報発信を毎日のように目にするのに、「狩猟免許は取ったけど、何から始めていいかわからない」なんて言ってる人がいたら、よほど情報収集をサボっているか、自分から行動するのが面倒な人なんだな、と正直思う。
都市部周辺なら、ちょっとネットで検索すれば、いくらでも狩猟者とのつながりを持つ機会が見つかる。猟友会関係は抜きにしてもだ。
地方だとそういうイベントなどの機会はどうしても少なくなるが、それでも最近は全国で何かしらのイベントが行われるようになってきている。
試しに「<都道府県名> 狩猟 体験」でGoogle検索してみればいい。私も全国でひと通り試してみたが、近隣都府県を含めれば、狩猟やジビエに関わるイベント、体験ツアー、講習会等の情報がヒットしない地方はなかった。
ちなみに少し検索に手こずったのは秋田と沖縄である。それでも、秋田は「秋田 マタギ 体験」、沖縄は「八重山 イノシシ猟 ツアー」でググるとツアー情報が見つかった。1つの検索に5分もかかっていない。
猟友会の敷居が高いというのなら、まずはそういうサービスにお金を払って体験を買えばいい。
そうは言っても、「お客さん状態」を脱却して主体的に狩猟に関わるには、何らかの方法で狩猟仲間を見つける必要はあると思う。そういう面では、田舎に住んでいる人のほうが有利かもしれない。田舎では田舎なりの人のつながりがあるので、狩猟関係者には割りとすぐ突き当たるし、なにより猟友会の存在感が大きいからだ。
ところで、猟友会に所属していれば、部会の会合、支部総会など、地元の狩猟者と顔を合わす機会は必ずあるはず。
「猟に誘ってくれる人が見つからない」と言っている人は、そういう場にちゃんと顔を出しているのだろうか? あるいは、地元の銃砲店に弾を買いに行ったついでに、ご店主やそこにいる客全員に自分から名乗って挨拶して、少しずつ顔を覚えてもらうといった努力をしたことがあるだろうか? そういう努力を惜しんでいる一方で、「誰も誘ってくれない」などと言っていては駄目だと思う。
ネット上ではときどき『野良ハンター』などという言葉を目にすることがあるが、私はその言葉が大嫌いである。もしもそんな状態に甘んじている初心者ハンターが本当にいるのだとしたら、「もっとしっかりしろよ!」と言いたくなる。
自ら学ぶチャンスはいくらでも転がっている。最初の一歩ぐらい自分で踏みだすべきだろう。