本日は、北海道庁が推進しているヒグマ捕獲技術の伝承に関して、行政が主体になって制作された「ヒグマ捕獲テキスト」と「人材育成のための捕獲」事業についてご紹介します。
北海道庁の環境局自然環境課は、今年の7月に「ヒグマ捕獲テキスト」を取りまとめました。
自然環境課のサイトによれば、「狩猟者の急速な減少に伴い失われつつあるヒグマに対応する捕獲技術や経験を伝承する目的で、各地の捕獲熟練者から聞き取りで得られたヒグマの捕獲技術などをテキストとして取りまとめました」とのこと。
出来上がった冊子が、うちの猟友会部会でも回覧されていましたので、もしかしたら既にご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。
中身を見てみると、謳い文句通り、捕獲熟練者の声が随所に取り上げられた、非常に面白くて勉強になる内容になっています。
実はこのテキストの制作のために、道庁からの受託事業としてベテランハンターへの聞き取りをやっていたのは私の知人でして、その人からは「是非多くのハンターに読んでもらいたいのでブログでも大いに宣伝して欲しい」と言われています。
ちなみにその知人は、新進気鋭のヒグマ研究員であると同時に、若手のハンターでもあります。
この仕事について彼は、「業務の中で、延べ20人以上のハンターから聞き取りを行うことができ、個人的にはとても大きな財産になりました」とコメントしていました。
PDFファイルになったカラー版「ヒグマ捕獲テキスト」が道庁のサイトからダウンロードできますので、ヒグマの捕獲に興味のある方は是非ともご一読をお勧めします。
<ヒグマ捕獲テキスト>
道庁のサイトは、ちょっと古い情報になるとすぐ削除してしまうようですので、早めに引き落としておいた方がいいかもしれません。
このような内容のテキストが、行政が主体になって制作されたことは驚きです。
この機会を逃せば、もう二度とこのようなテキストは入手できないかもしれません。
また、ヒグマ捕獲技術の伝承には実地訓練が不可欠だと考えた道庁は、平成17年の春から「人材育成のための捕獲」という事業も実施しています。
この事業の報告書もWebで公開されていまして、なかなか興味深い内容になっていますので、興味のある方はこちらもあわせてご覧下さい。
<平成17年「人材育成のための捕獲」実施結果報告書>
ちなみに「人材育成のための捕獲」事業については、
ハンター北斗さんのブログにも関連のエントリーがありました。
もし皆さんの周りにハンターや野生動物に興味のある方々がいらっしゃれば、以上の情報について是非教えてあげてください。