以下、M700のエジェクタースプリングの除去・入れ替えに関する過去ツイートのまとめである。まとめにあたっていくぶん加筆訂正してあるが、試行錯誤の過程をメモとして残しておく。
M700のエジェクターが強すぎて、排莢口を手で押さえておかないと、空薬莢がどこに飛んでいくのかわからない。撃たなかった弾を抜く時は特に気が抜けない。
再利用のために薬莢は全部回収したいし、新雪の中に装弾を飛ばされて見失う訳にはいかないので、実はかなり困っていた。そこでエジェクターのスプリングを抜く方法を検討してみた。
ネットで調べると実際にそうしている人もいて、エジェクターを分解してスプリングを抜く方法を公開しているサイトを見て、エジェクターの構造と分解方法もなんとなくわかった。
エジェクターが働かない場合の排莢の仕方は、この動画を見てようやく理解できた。単純に排莢口から手で取りだしているという訳だ。
普段から、弾倉を使わず、速射もせず、装弾は一発ずつ排莢口から装填している私にとっては、エジェクターが無くても特に支障がないような気がしたので、試しに一度、エジェクターのスプリングを抜いてみることにした。
ちなみに、M700のエジェクターについて同じような悩みを抱える人は多いようで、反発力を弱めた交換用スプリングも市販されている。どうしてもエジェクターがないと不便だということになれば、こういう商品を利用するのも良いかもしれない。
http://erniethegunsmith.com/catalog/i17.html
実はTwitterのフォロワーさんから、エジェクターにとってはじき出される空薬莢を右手で受け止めるためのボルトの引き方も教えていただいたのだが、一度自分でエジェクターを分解してみたいという誘惑にかられて、とうとうスプリングを抜いてしまったという次第である。
M700のエジェクターのスプリングを抜くにはピンポンチという工具が必要だという情報があったのだが、太さ1.5mmのステンレス釘の先端をサンダーで削って平らにした手作りの道具でロールピンは簡単に抜くことが出来た。
エジェクターの分解・組み立て方法は意外と簡単だった。手順は覚えたので、いつでも元に戻せる。
エジェクターが働くなくなったせいで当然排莢はしなくなり、薬莢や装弾は手で直接取り出すことになったのだが、変な方向に飛ばされて見失うよりマシだと思った。とっさの操作で慌てないように、手元を見なくても操作できるように、エジェクターが働かない状態での装填・脱包の手順を練習した。
その後、取り外したM700のエジェクターのバネを眺めていて、太さも長さも、100均ショップで購入した4色ボールペンのバネによく似ていることに気づいたので、外したバネの代わりにボールペンのバネを入れてみた。1本ではあまりにもバネが弱かったので、2本入れてみたところ、排莢された空薬莢がすぐ下に落ちるくらいの強度になった。
排莢した空薬莢や、脱包した装弾を遠くに飛ばされて見失うことがなくなるので、かなり助かる。
この猟期はこれで使い勝手を試してみようと思う。