鉛の代わりに錫を材料にして弾頭の鋳造をしています、という話をしたら、ある方から「錫ってそんなに低温で融ける金属なの?」と驚かれたことがあります。
そこで純錫と純鉛の特性を比べてみました。
純鉛:比重11.3、融点327℃、ブリネル硬度5
純錫:比重7.3 、融点273℃、ブリネル硬度5.3
比重が軽いという欠点を除けば、錫は軟らかくて非常に鋳造しやすい金属だと思います。
最近試している、LYMANの#68569鋳型を用いた69口径弾頭の鋳造でも、鉛を使うと730grというとんでもない重量弾になってしまいますが、錫を原料に使えば弾頭重量は約460grとなり、ほぼ既製品の銅弾と同じくらいの重量になります。
この場合、錫の比重の軽さがむしろ利点になっていると思います。
なんといっても、錫は有毒ガスを発生しませんので、それほど換気に気を遣わなくても良いのがありがたいです。
今回は嫁さんを説得して家庭用のガスコンロを使わせてもらいましたが、火力も十分でした。