前回はとんでもない失敗をした私ですが、たまにはうまくいった話もあります。
私の使っている弾測計(ベータ・クロニー)用のリモコンスイッチを自作してみましたので、今日はそのお話をしましょう。
ベータ・クロニーの操作は、本体前面に付いているボタンで行います。
電源のON/OFF以外は、黒い「FUボタン」と赤い「STボタン」ですべての操作が可能です。
本体はカメラ用の三脚に固定して、銃口から1.5~3m先に設置するのですが、射撃中にどうしても本体のボタンを押さなくてはいけなくなる場合があります。
例えば、測定エラーが発生したときには、FUボタンを押さなくては測定モードに復帰しないからです。
ところが、銃口より1.5m以上先の、手の届かない場所にあるボタンを押すために、わざわざ他の射手の皆さんに射撃を中断してもらうのも気が引けます。
そこでどうしてもリモコンスイッチが必要となる訳です。
オプションのリモコンスイッチも販売されているのですが、価格が米国価格で約20ドルもする上に、国内にはほとんど輸入されていないようです。
ところが、世界には面白いことを思いつく人がいるようで、ステレオヘッドホンのコードを使えば、クロニーシリーズの弾測計は遠隔操作できるという情報が、ある海外通販会社の商品レビューのコーナーに掲載されていました。
そこで私も、100円ショップで、3mのコードつきステレオヘッドホンを買ってきて試してみました。
使用するのは、スピーカーを切り離したコードの部分だけです。
スピーカーを切り離す際に、電線の被覆を剥がして、先端をむき出しにしておきます。
弾測計本体の左側にある端子接続口に、コードのミニジャックを接続し、左右どちらかのスピーカーにつながっていた、2本セットになっている電線の先端を直結させると、FUまたはSTボタンを押している状態になります。
コードの接触をはずせば、ボタンを離したのと同じ状態になります。
言葉で説明すると、ちょっとややこしいのですが、やってみると非常に単純です。
とにかく、左右のスピーカーのどちらかにつながっていたコードが、それぞれ「FUボタン」と「STボタン」に対応してますので、それぞれの先端を直結させるだけです。
別に電線は剥き出しでも操作に支障は無いのですが、私は扱いやすいように、色違いのワニ口クリップを付けてみました。
ステレオヘッドホンもワニ口クリップも100円ショップで購入しましたので、材料費はたったの200円です。
実際に射撃場で設置した様子をご覧ください。
これで、電源のON/OFF以外は、すべての操作を手元で行うことが出来るようになりました。
リモコンスイッチは非常に便利ですので、クロニーシリーズの弾測計をお持ちの方は、是非一度試してみてください。