せっかくスズ弾の弾速を測ってきましたので、弾道データを計算してみました。
使用したのはこちらのサイトです。
JBM - Calculations - Trajectory
弾速、弾頭重量、BC(Ballistic Coefficient)等のパラメータを入力するだけで、無料で弾道計算をしてくれます。
ところで、弾道計算を行うのに不可欠なパラメータがBCの値なのですが、実はスズ弾頭のBCは分かっていません。
バーンズやレミントン等、私が知っているサボー弾頭のBCがだいたい0.1~0.2程度でしたので、今回はその間を取って0.15として計算してみました。
計算結果の画面を画像として貼り付けます。
ただしこの画像は余分なパラメータを削除するために加工してありますので、実際の画面とは異なります。
ブログ上では縮小されて良く読めないかもしれませんので、よく見たいという方はご自分のPCに保存して拡大してみて下さい。
出力結果である「Calculated Table」を見ますと、銃口からの距離ごとに、弾道の落差(Drop)、弾速(Velocity)、弾頭の残存エネルギー(Energy)等の推定値が分かります。
まず弾道に着目しますと、100ヤードでゼロインを取った場合、60ヤード地点で2インチ上に、120ヤード地点で約3インチ下に着弾することが分かります。
ちなみに1ヤード=0.9144メートルですので、正照準のまま撃てるのはだいたい120ヤード(約110m)地点までだということになります。
一方獲物を倒すのに必要な、弾頭の持つ残存エネルギーに注目してみます。
毎度おなじみ
「ガンスミス滝田浩さんのページ」にある「ハンティングの談話室」の過去ログに以下のような書き込みがありました。
「私の持っている資料によりますと、鹿、アンテロープ、などのゲームに対しての着弾エネルギーは最低900、完璧1500、一般で1200が必要だそうです」
改めて「Calculated Table」を見てみますと、120ヤード(約110m)地点でのエネルギーが1150ft・lbsとなり、すでに1200を切ってしまいます。
着弾エネルギーの点からもみても、スズ弾の有効射程距離はせいぜい100m位だと言えそうです。
私の射撃の腕前から考えると、遠い距離から無理して撃っても当たらないだろうとは思っていましたが、改めて弾道計算をしてみて、射程距離に関する私の方針もはっきりしました。
私の今期の方針は「とにかく100m以内に近づいて、正照準で撃つ」です。
今の私にとっては、エゾシカに対して100mまで近づくというのはかなり難しいことなのですが、今猟期はストーキングの技術に重点を置いて頑張ってみたいと思います。